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事故が起きない原発は作れます・・・でもね。

 飛行機事故はかなり減ったが、やはり一定量発生し、多くの人命が失われている。しかし、墜落事故が起きても人が助かる飛行機は作れるのだ。
 そんな技術の一つが射出座席である。どんなものかというと、墜落しそうになったら、座席がロケットで打ち上げられ、パラシュートで降りてくるというもの。もし地上にいるとき炎上しても大丈夫。パラシュートが開く高さまで打ち上げられるから助かるようになっている。
 これは第二次大戦中に開発が進み、戦後実用化され軍用機で普及した。これまでに7,000名以上の命を救ったといわれている。



1961年に公開された射出装置のデモ。YouTubeより無断リンク。

 要するに、これを旅客機に沢山取り付けて、海に落ちたときの為にライフジャケットと発信器を身に付ければ、墜落事故が起きても死なずにすむ(死亡率が下がる)というわけだ。
 射出速度や加速度、射出角度などを工夫すれば、老人や子供でも乗れる高級射出座席が作れるだろう。ただし、1機当たりの座席数はジャンボでも100席が限度だと思う。また座席だけでなく、機体にも特殊な仕組みがいるから、機体価格も跳ね上がる。
 今ハワイまでのファーストクラスの料金が60万ぐらいだから、パラシュートで脱出できる飛行機は200万円ぐらいになるのではないだろうか。いずれにしても普通の人の乗り物ではなくなる。だから、リスクとコストとメリットのバランスで、人は飛行機に乗るかどうかを決めているいる。

 原発も基本的な部分は航空機と同じで、事故が起きにくい、また起きても被害が広がりにくい原発は作れる。
 今の技術なら、マグニチュード10の地震が来ようが、高さ50mの津波が来ようが、ミサイルが飛び込もうが、びくともしないものが作れるのだ。でも、そんなものは電気料金が今の何十倍にもなって、商売にはならない。
 先日、クリーンエネルギーの研究者が、今ある原発の耐震構造やバックアップシステムの強化、廃炉費用、使用済み燃料の保管費用、事故時の保険まで全部いれると、電気料金を10倍にしても足りないといっていたが、実際はもっと高くなると思う。
 
 原発と墜落しても助かる航空機はこのように似た部分もあるが、根本的に違う点がある。それは、リスクとメリットのバランスについて、利用者が全く選択できないこと。原発を使いたくない人まで無理に使わされること。さらには、事故が起きたらその損害があまりにも大きいことである。

 東電を航空会社にたとえたら、チケットを売りまくり、万が一に備える保険に入らず、のべつ故障してる飛行機に乗りたくない人まで無理に乗せ、風が吹いたら落っこちて火事になり、何年も消せなくなっちゃった。こんな感じかな。
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Comment

これから先、どうなるのか…

原発事故、ますます先(なんとか収束する方向)が見えなくなってきました。
どうなるのでしょうか?

菅首相が「原発周辺は20年は住めない」と言ったとか言わないとか。
その発言に対して、また自民党などが批判しています。
最高の指揮官である首相が軽々しく発言するのはどうかと思いますが、
でも、その発言を批判するのは偽善的だと思うのです。
素人の私から見ても、過去のチェルノブイリの例を見ると、
当分ずっと住めないのは、想像がつきます。

だから、一日も早く一時金を仮払いでもして、
(東電、出し渋るな!)
市営住宅とかきちんとした住居に移られるようにしなければ。
もちろん、故郷を離れたり、学校を変わったり、
想像できないような苦しみはあるでしょうけれど。
もはや汚染されてしまった場所は完全に汚染が消える日まではあきらめて、
早く新しくスタートすることのほうに、気持ちを切り替えていただきたいなぁと。
そして、そのことに被災地ではない私たちもサポートしなくてはと思います。

それにしても、復興構想会議のメンバー、なんだかなぁ…。

No title

原発事故は当初から予測された通りのシナリオで進んでいますから、
ある意味では「想定内」ということなりますね。

政府と東電は国民の動揺と反発を恐れ、幼稚な対応をし続けたために
逆に信用を無くし、原発と同じように、政権として機能しないほど
危険な状態に陥っていると思います。
全ては政府と東電と官僚の想像力欠如が原因でしょう。

電力が足りないという大嘘を含めて、原発は全てが嘘で塗り固められた事業です。
40年間そんな嘘をつき続けてきた、電力会社、政府、官僚、御用学者達には
問題の解決能力はないといえます。

姑息なごまかしなど吹き飛ばしてしまうほど、
原発事故とは恐ろしいものですから、
今後潰れるものは潰れていくでしょう。

イギリスの専門家が、福島の発電所の解体終了まで100年かかるといいったのは
妥当な予測だと思います。少なくとも、私達が生きている間にはあの場所が
きれいな更地になることはあり得ません。

復興構想会議は、政府が苦し紛れに作った「明るい話」で
原発から目をそらせるネタにしようと思ったのでしょうが
メンバーは、原発抜きで復興などあり得ないと反発しているので
おそらく、何もできないでしょう。
そうした意味ではよい人選だったかもしれません(笑)

今後について、私なりの考えは、3月29日の記事
「頼むから現実を受けとめて対応してくれ」に書きましたので
もし、お時間がありましたらお読み下さい。

No title

とてもわかりやすい説明でした。(^。^)

札幌の水道料金は、全国的にみても高い部類らしいのですが、
それは、50年先までの水不足を見越して(ばかばかしい)
余分なダムをたくさん作っているから、その建設負担割合で、
人口の多い札幌の水道料金が高くなっているのですね。

国の援助で作っても、元は我々が払っている税金なわけだし、
イニシャルコストだけでなくランニングコストも含めて、
公共料金として費用負担は、住民に跳ね返ってくる。
で、結果、失われた自然やキケンもかぶることになる。
だから作られる前にしっかりチェックして、おかしなものには反対しないとね。
いかな背景勢力のある電力会社でも、反対の声が多数を占めれば
強行できないですからね。

*ほりえもんが、原発と自動車の事故率を比較して
原発を危ないと言うなら、もっと危ない車を禁止しないのか
と言うような、一見まともそうで、あほな論理を言ったらしいですが、
例えるなら、Kさんのような話をせよと聞かせてやりたいです(笑)。

No title

>はるみさん

 ホリエモンみたいな事を言う人は多いですよね。電力株をたくさん持っておられるのでしょう。もうすでに大損してますね(笑)。

 経済人なら原発をコスト面から考察すべきで、当初から破綻してる事業なのに、政府のウソと税金の補填で無理矢理押し進め、後先考えず、一時的に甘い汁を吸っていたに過ぎないということに気づくべきですね。それを知ってて儲かると考えているなら、亡国のチンピラ相場師ですけど、話の内容からして無知で合理的な考えができないだけでしょうね。

 そろそろ使用済み核燃料の置き場に困り始めていますが、おそらく、今回の事故で、どの町もそれを引き受けてはくれないでしょうから、原発の敷地で、何も生産しないゴミの管理に、ひたすら金を使い続けなければならないに今の電力会社に未来などないと思うのですが。不思議な人達です。
 
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プロフィール

Kimupon_Cicadan 木村 義志

Author:Kimupon_Cicadan 木村 義志
出身地 : 大阪市
現住所 : 東京都
1955年生まれ
科学図書執筆編集のお仕事
分野は生物学系

写真は特にクレジットや注釈がない限り筆者の撮影です。記事や写真についてのお問合せはなんなりと。
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