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擬洋風建築に見るお城の様式

 庄内の致道博物館で名人棟梁高橋兼吉の作品を見て大満足。 大層なタイトルをつけてしまったが、要するに彼が作った洋館の一つが、日本の城の望楼型天守にそっくりだったという話。



 上がその作品、1884年11月竣工の旧鶴岡警察署。大きな入母屋屋根の上に四角い望楼を乗せた姿は、まさにお城である。望楼の屋根が正方形の寄せ棟なので、上から見ると城っぽくないのかもしれないが、地上から見て「あっ、これってお城の天守じゃん」と思った次第。
 庄内地方の近世城や明治の官庁などの屋根は、釉薬のかかった赤い瓦で葺かれていた。これは無釉薬の黒い瓦だと中にしみ込んだ水が凍って割れるという寒冷地ならではの理由による。
 明治の庄内地方はまだ瓦が貴重品だったので、高橋兼吉の作品には、明治の廃城令で解体された庄内のお城の瓦が再利用されているという。



 こっちは犬山城の天守などを参考に建てられたという長浜城のコンクリート製望楼型天守(長浜城歴史博物館)。鶴岡警察署に似ていると思いません?。ちなみに鶴岡警察署の建築費用は5千3百円。米価換算で今の価値にすると1.000万円程度。かなりリーズナブルである。中古瓦を利用したことも効いているのだろうか。そして長浜城の方は付帯施設込みで10億円とのこと。こうなると高いのか安いのかよく分からない。



 最後は長浜城天守のモデルになったという国宝の犬山城天守。17世紀前半の建物で、増改築を繰り返していることから色々な棟梁の合作といえる。最上階の屋根の向きが長浜城と90度違うのでかなり違った印象だ。
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Kimupon_Cicadan 木村 義志

Author:Kimupon_Cicadan 木村 義志
出身地 : 大阪市
現住所 : 東京都
1955年生まれ
科学図書執筆編集のお仕事
分野は生物学系

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