備忘録/自然・文化・社会とニュース

文化財

東北の小さな美しい聖堂

曲田福音聖堂
建物平面は十字型

 和井内貞行をさぐる旅の途中で立ち寄った北鹿ハリストス正教会曲田福音聖堂。
 大館市曲田の郊外にあって、場所が分からずたどり着くのに時間がかかってしまった。

 明治25(1892)年、庄屋の畠山市之助が自宅に集う信者のため、庭に建築した聖堂。設計者などは不明だが、東京のニコライ堂建設に関わった人達と伝えられている。
 竣工当時は板葺きであったというが、現在は金属板で葺かれている。昭和60年に解体修理が行われた。

曲田福音聖堂塔

 八角形の塔は外面だけの飾りではなく、内部のドーム天井の上に載った形式で、中心からシャンデリアが下がっているようだ。→ 北鹿ハリストス正教会曲田福音聖堂ホームページ
 そのシャンデリアは、日露戦争時のロシア兵俘虜収容所(松山)の聖堂にあったものという。

曲田福音聖堂鐘
 鐘は塔ではなく脇の鐘楼に設置されている。

 内部見学も可能とのことだが、常駐スタッフはおらず、離れた場所におられる管理者の手を煩わせることになるので遠慮した(問い合わせ電話番号が携帯電話の番号であったことも、申し訳なく感じた理由の一つ)。筆者は擬洋風木造建築なら教会も見学対象に含めているが、教会の建物の場合、現存するほとんど全てが、地域の人々が集う現役の宗教施設なので、何かと気が引けるのだ。

 救いを求める人々が訪れる「聖堂」というものは、どんな時も、誰に対しても、常にオープンが原則で、それが正しい信仰のありようだと思う。これまでにたくさんの聖堂を見学させていただいたが、実際にもそうで、留守中でも御堂の戸を押すとスッと開く。だからこそ、私のような通りすがりの部外者は、お邪魔をしないよう、目立たぬよう、隅のほうからそっと見学させてもらおうという気になる。

曲田福音聖堂ドア
戸は西側にあり、一番奥の東の端が至聖所。

 さすがに、貴重な文化財である聖堂を、無人のまま何週間も開けっ放しにするわけにもいかないので、一応施錠はされている。古い建物ファンとしてもその方が安心だ。
 ただし、12月24・25日は教会行事があるので、連絡なしでも見学できるとのこと。残念ながら、私はその日東京から出られない。
プロフィール

Kimupon_Cicadan 木村 義志

Author:Kimupon_Cicadan 木村 義志
出身地 : 大阪市
現住所 : 東京都
1955年生まれ
科学図書執筆編集のお仕事
分野は生物学系

写真は特にクレジットや注釈がない限り筆者の撮影です。記事や写真についてのお問合せはなんなりと。
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